妹に許婚を奪われたら、冷徹CEOに激愛を注がれました~入れ替え婚!?~
 円香は留め忘れているホックなどがないか一通りぐるりと確認すると、恐る恐る試着室を出る。彰史はすぐ近くで待っていてくれたから、その場で彰史に感想を求めてみる。

「どう、でしょうか?」
「よく似合っている。やはりその色で間違いないな。袖のレースも円香の可憐さをよく引き立てている」

 彰史は満足そうな笑みを浮かべている。見立て通りに納得のいくものだったようだ。

「私もこの色とても好きです」
「そうか。円香も気に入ったならよかった。やはりそれが第一候補だな」
「はい。でも、他のものも着てみますね?」

 円香は残りのドレスも試着していく。

 彰史はどれを着ても褒めてくれたけれど、やはり最初のブルーグレーのドレスが気に入ったらしい。それは円香も同じ意見だった。

 結局、二人の意見が一致したことで迷うことなくブルーグレーのドレスを今日のディナー用としてチョイス。あとはドレスに合わせたパンプスも一緒にプレゼントしてもらい、二人は店をあとにした。
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