妹に許婚を奪われたら、冷徹CEOに激愛を注がれました~入れ替え婚!?~
 その後はまた皆で会話を楽しむ。円香は上機嫌になっていて、いつもよりも饒舌になってあれこれと話をする。お酒もさらに進み、このままずっとこうしていたいと思う円香だが、彰史からはストップの声がかかる。

「円香、それくらいでやめておこう。顔が赤くなっている。酔っているんじゃないか?」

 確かに頬が少し熱を持っている感じはあるが、意識はまだはっきりとしている。まだ大丈夫だとは思うが、彰史の制止を無視することはしない。

「うーん、大丈夫ですけど、でも、これ以上はやめておきますね」
「そうしておけ。それにもういい時間だから、そろそろお暇しよう」

 時刻を確認してみればもう二十三時。確かにそろそろ帰ったほうがいいだろう。

 円香と彰史は、父と母、そして孝之助に礼を言って、孝之助の家をあとにした。
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