「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
 エレオノールにはほかの使用人と同様、一日に二度の食事を与えている。

 さらに言うなら、ここはジークハルトの――ベルグ帝国第二皇子が居城だ。

 使用人と言えど、もともと住んでいた辺境の村での食生活より、ずっとまともな食事をしているはずである。

 温かなパンに充分な量のジャムとバター。具だくさんのスープと新鮮なサラダ。そして日によって異なるが、焼いた肉や魚に、卵料理もある。

 朝食にしては量が多いが、一日中働く者たちはこれに加えておかわりもよくした。

 だからエレオノールがこんなふうに弱々しく痩せるのはおかしいのである。

「みゃ」

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