「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
 その反応を見て助けてくれたのは違う人らしいと判断し、エレオノールは代わりに倉庫の扉の欠陥について話したのだった。

 暗闇の恐怖を知っているからこそ、自分以外の誰かが怖い思いをしないようにと伝えたのに、そばかすのメイドは『わかった』とだけ言い残し、その後どうしたのかわかっていない。

(建て付けが悪かったのかもしれないし、修理されているといいんだけど。私ももう倉庫には行きたくない)

 すっぽり記憶が抜け落ちているのもあって、恐ろしい思いをした割にエレオノールは元気だった。

 最近は空腹続きで眩暈を感じるが、ここでへばってはこの城の人々に受け入れてもらえないと気合いを入れて頑張っている。
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