「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
 人間たちを寄せ付けないためにエルフたちが用意していた魔法のすべてが通用せず、ただ殺戮に酔ったドラゴンは人々を、そして彼らが愛した森を焼き滅ぼした。

(あの日、テレーが守ってくれなかったら私は死んでいた)

 人間からすれば、死の森の一部が少し焼失しただけの些細な出来事だっただろう。

 魔物による自然災害は別段珍しいことではなく、これもそのうちのひとつだと誰も気に留めない程度の。

 しかし再び寄る辺を失くしたエレオノールにとっては違っていた。

(私はテレーのおかげで生きている)

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