「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる～溺愛されて聖女の力が開花しました～

『素敵なことをなにも知らないから、死んでしまいたいと思うんだよ。たくさん生きて、素敵なことをたくさん知って、それから本当に死にたいかどうか考えてごらん』

　彼女は八百年生きてなお、"素敵なこと"に出会えると言っていた。

　その筆頭がエレオノールとの出会いだった、と。

（エルフの中では変わり者だったかもしれないけど、私にとっては最高の人だった）

　エルフたちは人間を嫌うというのが世の常識で、エレオノールもテレーの仲間たちからは遠巻きに扱われていた。

　そのため、テレー以外のエルフがどんな人柄なのかを知らない。