「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
「かしこまりました。寝込んでいらっしゃるとのことなので、滋養にいいものを用意いたします」

「ああ。それから、俺以外の者から彼女に関して指示があった場合、一度確認に来てくれないか。うまく伝達が伝わらないこともあるかもしれないからな」

「はい、次からはそのようにいたします」

 と、答えながらも料理長は怪訝そうな顔をしている。

 一般的に城主から直々に指示をもらうのは、もっと上の役職の使用人たちだ。

 ひとりひとりに指示を出していれば身体がいくつあっても足りないからだが、つまるところそれが貴族社会の常識でもある。

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