「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
「でも、いいんでしょうか。これから仕事が減るなら、私はなにをすれば?」

「リュースの面倒を見るのが仕事だろう?」

「それだけで今の待遇を受けるのは恐れ多いです。この子は本当に手がかからないので、面倒を見るといってもすることがありません」

 ふたりが同時に見下ろしたリュースは、ジークハルトの袖についたボタンに夢中だった。

 このままではちぎりかねない、と判断したのもふたり同時だったようで、エレオノールはリュースを抱きかかえて引き離し、ジークハルトは自身の腕を軽く引いてリュースから遠ざけた。

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