「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
 次のダンスのお相手を虎視眈々と狙う女性陣の視線は痛いものの、第二皇子として招待されたからには外交にも精を出さねばならない。

 ジークハルトもまた、さりげなくエレオノールを気遣いながら皇子としての役割に徹した。

 贅を尽くした衣服に身を包んだ貴族が次から次へと現れ、普段は竜騎士として国防を務めるジークハルトに挨拶をしていく。

「兄君のハインリヒ殿下には大変よくしていただいております。ついにジークハルト殿下にもお目見えが叶って感無量でございます」

「こちらこそ、リヨン王国の名宰相と名高い貴殿とついに言葉を交わせてうれしい限りだ」

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