「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
『言っておくけれど、私だからこの程度で許してあげているのよ! 寝る間も惜しんで長距離を移動した後に全速力で飛ばされたうえ、いつまでも目の前で浮かれられたら苛立ちもするわ!』

 それを聞いたエレオノールは申し訳ない気持ちになった。

「今日はたくさん寝てくださいね」

『もちろん。明日はきっと素敵なご褒美があるはずだわ。そうでしょう、ジーク?』

 巨体を感じさせない優雅な動きで、シュルーシュカが舞い上がる。

 みるみるうちに地面が遠ざかり、代わりに空が近づいた。

「もう宝石はやらないぞ。お前のせいで俺の懐がどんどん寂しくなる」

『エルの瞳と同じ色の宝石がいいわ』

< 395 / 530 >

この作品をシェア

pagetop