「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
覚醒
ルストレイクに戻ってきてから、エレオノールはこれまでと同じ毎日を過ごすようになった。
メイド以外の使用人とも少しずつ接点を増やしたおかげで、最初はぎこちなく話をしていたのが、今ではすっかり普通に話せている。
ジークハルトの手伝いは引き続き行っていた。
エレオノールが補佐として優秀だという以上に、ようやく叶った初恋に浮かれたジークハルトが目の届くところに置きたがったからだ。
今まで一切色めいた噂を立てなかった城主が、二日間失踪していたエレオノールを連れ帰っただけでなく、明らかに甘い眼差しを向けて接するようになったとなれば、なにがあったのかだいたい察しはつく。