「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
 イーヒェルはベルグ帝国の首都であり、ジークハルト以外の皇族がいる場所だ。

「直接報告しなければならないものが溜まっていましたもんね」

 エレオノールが補佐を務めている時に見聞きした内容を思い出しながら言うと、ジークハルトは難しい顔をしてうなずいた。

「あまり何度も行きたい場所でもない。この機会にお前の紹介をしたいが、かまわないか?」

「かまいませんが、皇族だと恋人まで紹介しなければならないものなんですか……?」

 短い付き合いもなくはないだろうに、交際関係まで報告する義務もあるのかと驚いたエレオノールだったが、返ってきたのはあきれた顔だった。

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