「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
「じゃあいい子にしてて。服についたものをかじっちゃだめって、何度も言ったでしょ?」

「……みゃあう」

 もともと聞き分けのよかったリュースが、以前以上によく話を聞くようになったのもシュルーシュカのおかげである。

「いい子にできるなら、結婚式でもらうケーキをあげるからね」

「みゃ!」

「ちゃんとリュース用に用意してもらったのよ。どんなものか楽しみにしていて」

「みゃっ、みゃっ」

 リュースがご機嫌になってその場をくるくる回る。

 楽しみでたまらないと全身で表すのを見て、エレオノールは優しく微笑んだ。

(そういえば、シュルーシュカさんが言っていたのはなんだったんだろう?)

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