「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
上等の絹で仕立てられた黒い衣服には、リュースが好みそうな金ボタンがついていた。
襟と袖、そして片側の肩を覆う外衣は赤く、いかにも祝い事だとわかる華やかさだ。
純白のドレスを身につけたエレオノールと、その隣に並んだジークハルトの姿は、絵画かと見紛うほど完璧な美しさだった。
そのせいでのちに肖像画を任された宮廷画家を泣かせることになるのだが、今のふたりはまだ知らない。
「何度も今日のお前を夢に見たが、現実が一番美しいな」
「あなたのそういう格好を見るのはリヨンに行った時以来ですね」
はにかんで言ったエレオノールに、ふとジークハルトが懐かしい顔をする。
襟と袖、そして片側の肩を覆う外衣は赤く、いかにも祝い事だとわかる華やかさだ。
純白のドレスを身につけたエレオノールと、その隣に並んだジークハルトの姿は、絵画かと見紛うほど完璧な美しさだった。
そのせいでのちに肖像画を任された宮廷画家を泣かせることになるのだが、今のふたりはまだ知らない。
「何度も今日のお前を夢に見たが、現実が一番美しいな」
「あなたのそういう格好を見るのはリヨンに行った時以来ですね」
はにかんで言ったエレオノールに、ふとジークハルトが懐かしい顔をする。