「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
新生活は不安がいっぱい
 ジークハルトがエレオノールを連れて向かったのは、ベルグ帝国の首都、イーヒェルにほど近いルストレイクという都市だった。

 街全体を石造りの壁が囲んでいる城郭都市である。

 区画ごとに高い壁で区切られており、中心部には空から見てもわかるほど大きな城があった。

「これからここで過ごせと言うんですか?」

 門の外にて、ようやくシュルーシュカの背から降ろされたエレオノールが、ふらつきながら尋ねる。

 初めての空の旅は、子竜がずっと腕の中で騒いでいるのもあって快適とは言い難かった。

「そうだ」

 ジークハルトはシュルーシュカの首を軽く叩くと、なにごとかを告げた。

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