「役立たず」と死の森に追放された私、最強竜騎士に拾われる~溺愛されて聖女の力が開花しました~
「どうして皇子様が騎士団に?」
「聞いてどうする」
素っ気なく会話を中断されて、またエレオノールは憤慨した。
唇をへの字の形にし、眉間に皺を寄せて、子竜の口から自身の指を取り出す。
そして甘噛みされてべしょべしょになった指を服の裾で拭った。
お気に入りを取り上げられて不満だったようで、子竜が小さな羽をばたつかせる。
「みゃあ! みゃあ!」
「だめよ。そんなに吸われたら、指が溶けてなくなっちゃう」
「みゃあ!」
「きっとこの素敵な皇子様が最高のおもちゃを用意してくれるはずだから、もう少し我慢していて。――こら、だめだったら」
「聞いてどうする」
素っ気なく会話を中断されて、またエレオノールは憤慨した。
唇をへの字の形にし、眉間に皺を寄せて、子竜の口から自身の指を取り出す。
そして甘噛みされてべしょべしょになった指を服の裾で拭った。
お気に入りを取り上げられて不満だったようで、子竜が小さな羽をばたつかせる。
「みゃあ! みゃあ!」
「だめよ。そんなに吸われたら、指が溶けてなくなっちゃう」
「みゃあ!」
「きっとこの素敵な皇子様が最高のおもちゃを用意してくれるはずだから、もう少し我慢していて。――こら、だめだったら」