四番
「なあ?明日は土曜で昼には学校終わるからみんなでカラオケでも行くか!?」

「そうだね。最後にみんなでパッと弾けようか」修哉の提案に恭平が賛成する。

「それくらいは時間あるだろう?」

「もちろん。なんなら学校行かずに朝からでも」修哉の問いに里依紗は笑って答えた。

「じゃあ決まり!行こう!真理!」「うん!」私が肩をポンと叩くと真理はようやく笑顔を見せた。


里依紗が言っていたように、これからもみんなで遊ぶことはいくらでもできる。ただほんの少しの間、寂しくなるだけだ。




土曜日。学校が終わった後にみんなで集まって、里依紗の壮行会を兼ねたカラオケに行った。


あっという間に時間は過ぎてしまい、私たちは彼氏の家に行く里依紗を駅まで見送った。


名残は尽きることがないけれど、二度と会えないわけではない。




家に帰ってから落ち着いても明日から里依紗がいない日常が始まるという実感がない。

月曜日に学校に行けば、いつものように通学路の途中で里依紗に会うような気すらしてしまう。

「嘘みたい……どうしてさ……」


私はまだ里依紗がいなくなった現実を受け入れることができなかった。


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