四番
「あの婆さん、いつもは家の前にいるのにな」


「私、いつも恐かったんだよね」


真理の声は気持ちトーンが抑えめだった。


「別に、たまに怒鳴るくらいじゃない?」


「いきなり言われるとビックリするよ~」


「なんかウチの学校と関係あるのかな?」


「さあ?でもありそうだよね」


「だいたい、なんで学校に行くなとか帰れとか言われんのか意味不明だよな」


「なんでああなったんだろう?」


「昔、なにかの事件があって、それに巻き込まれて家族だか恋人を亡くしたって聞いたよ。噂だけどな」



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