今も 君の心に 輝く
30階に到着するまでの間、
彼方は瑠璃と連絡をとる手段を考えていた。

職員連絡先から営業課を探して、
どうするか。
突然、連絡するわけにもいかず、
営業課の課長のことを考えていると、
すぐに30階の到着チャイムが鳴る。

うーん。
悩んだが、目の前のをやるべき事が山積みで
今は頭の片隅に置いておこうと諦める。

メールなら良いかもしれないと思いつつ。

一方、瑠璃はエレベーターを降りて、逃げるようにトイレに駆け込む。
緊張でガタガタ。
顔を赤め、必死に落ち着こうとする。
ふーっと、息を吐き、深呼吸を繰り返し、
出会った「海」での出来事を思い返してはドキドキするが、
最終的には海の波の音を思い浮かべて落ち着いた。
何もなかったように、
自分の仕事用デスクに戻り仕事ができた。
定時になり、ふっと、集中している事に気がつく。
一段落したので、職場を後にした。

「今日も頑張った」そう呟き、
深呼吸すると潮の香りがした。
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