今も 君の心に 輝く
彼は一体何者?

私は 彼を認識したが、
挨拶をしそびれてしまった。

彼はひと一人分間を空けて、
砂浜の私の隣に座った。

声をかけようか、どうしようか。
迷っていたら、隣に座った彼が動き出した。

持っていた流木のかけらで、
砂浜に何か書き出した。

私は思わず、目で追ってしまった。

「かなた」

彼は目で追っていた私に気がついた。
そして 書き終わったところで私を見た。

「君の名は?」

「・・・り」

彼に聞こえる声の大きさで言ったつもりだったが、
声がでてなかった。

声がでていなかった事に気づき、
私は砂浜に指で「るり」と書きながら、
声を出してみた。

彼は私の動きと声を聞き、
「るりさんですね。」といい、
 「素敵な名前。」と呟いた。

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