出会った彼は
リビングにいた涼太くんに声を掛けると
「全っ然変じゃない!似合ってる!かわいい~」
一瞬で甘々な涼太くんになる。
「オーバーサイズ流行ってるし何も問題ないよ♪」
しっかりとフォローまでしてくれる涼太くん。
ならいいか。と思っていると
「急だったからメイクもできないよね…。俺の勝手でごめんね。」
さっきまで笑っていたかと思えば、急に反省したような顔の涼太くんが言う。
「大丈夫だよ。メイクは、まあすっぴん恥ずかしいけど家に帰るだけだし。」
すると、
「芽依ちゃんが嫌じゃなかったらこれ使う?」
涼太くんはまたウォークインクローゼットに向かって、すぐに帰ってくる。
手に持っていたのはサングラスと帽子。
薄い黒のレンズのサングラスと、白いキャップ。どちらも涼太くんがよく使っているものだ。