出会った彼は

でも、私もワクワクを抑えられないのも事実で。


美沙と一緒に席に向かう。

「え!メンステ真ん前じゃん!しかも花道もあるよ!!」

最高にいい席を引いてしまった。


今年の運良すぎて、私は来年どうなってしまうのだろう。


そんな風に思っている私とは裏腹に、美沙は楽しそうにはしゃぐ。


美沙と話をして待っていると、いつものように開演時間に合わせ、ペンライトが灯り始める。


照明が落とされ、ステージにライトが当たる。



『今日はみんなで忘れられない思い出、作ろうな!』


涼太くんが声を出すと


キャアアアアア―――――――

これでもかというくらいの黄色い声援で会場が揺れた。
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