出会った彼は
4
心が寂しい時
♪~~~~~
あれから何時間経ったのか。いつのまにか寝ていた私は、着信音で目が覚めた。
誰からなのか確認もしないまま電話に出る。
「はい。」
「芽依ちゃん、芽依ちゃんの部屋って何号室?」
スピーカー越しに声を聴くだけでもわかる。私の大好きな彼の声。
「えっと、×××号室。」
あまり回っていない頭でそう答えると
「鍵開けておいて。」
それだけ言われて通話が切れてしまった。
何でだろうと思いつつも、重たい身体を引き摺って鍵を開ける。
一応、扉を開けてみたけれど涼太くんの姿はない。
何だったんだろう?
とりあえず、まだ熱がありそうな気がするからそのままベッドに戻る。