出会った彼は

「寝たら帰っちゃうの?」

思ったことは全て口から出てしまう。


これも全部、熱のせい。


「も~、そんなかわいいこと言わないの!」

涼太くんは笑いながら私を抱きしめる。

「あつ…。また熱上がってきてるのかも。寝て起きたら、薬も効いて少しは楽になるよ。」

「涼太くんも一緒に寝よ?」


じっと涼太くんを見つめる。

「―――!もう、そんなかわいい顔してたら断れないじゃん。」


可愛くない、なんて否定するのも身体がしんどくて今日はできない。

涼太くんは私と一緒にベッドに横になり、前の時と同じようにギュッと抱きしめてくれた。


セミダブルのベッドは、2人で寝るには少し狭いけど。涼太くんを近くで感じられるからありかも。





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