出会った彼は

有村くんに誘われたけど、十中八九ほぼ美沙の話なんだろうな。


「ごめんね急に誘って。」

先に店についた私のもとに有村くんが到着して席につく。

「ううん。大丈夫だよ。」

少し話をした後、急にまじめな顔をする有村くん。

「俺さ、美沙のこと好きなんだよね。」

あぁやっぱり。その話だったかと思いつつ、名前で呼ぶようになるほど距離感が縮まったんだなと思わず顔が綻んでしまう。


「うん、何となくそうなのかなって。」

「え?俺そんな話したっけ…。」

話が見えないとでもいうように、有村くんが少し驚いた表情を見せたとき。


「ごめん芽依~、今日に限って残業に時間かかっちゃって…。」

と美沙が到着。

「え、有村!?何で!?」

「そっちこそなんで!?」

こっそり美沙をお店に呼んでいたけれど、お互いがいることは教えていなかったからお互い驚いていて美沙はポッと頬を赤らめている。
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