出会った彼は
6
大切な日
「せっかくだし、楽しもうよ。」
外に出られることはあまりないし、この人の多さ。誰が見ているかもわからないけど涼太くんは私の方を見て笑う。
「うん。」
手を繋ぐことは出来ないけど、いつもとは違うデートで新鮮。
ゲームセンターを見つけ、中に入る。
「あ!これ涼太くんやってみる?」
「え、これ…?」
私が指をさしたのはプリクラ機。
「俺プリクラとか久しぶりすぎてちょっと怖い…。」
「大丈夫、大丈夫♪」
半ば強引に涼太くんをプリクラの中に押し込む。
撮影が開始されると血が騒ぐのかノリノリでポーズを決める涼太くん。
撮影した機械は男性と女性で加工の仕方が違うらしく、男性の方はナチュラルな加工になっていた。
でもさすがに元が良すぎて少し違和感。