出会った彼は
「暇だけど…。どうしたの?」
「浩介《こうすけ》と一緒にコテージでバーベキューしようかって話になったんだけど、2人だと寂しいからだれか呼ぼうって話になって。」
浩介…。あぁ、有村くんの下の名前か。下の名前で呼ぶこともなかったから一瞬忘れかけてた。ごめん。有村くん。
「芽依が帰ったあの後、浩介が告白してくれて付き合ったの。芽依本当にありがとう!」
金曜の夜の事を嬉しそうに話す美沙。
「いやいやこちらこそ。少しおせっかいかと思ったけど、2人が上手くいって良かった!幸せにね」
「うんっ!」
満面の笑みでうなずいた美沙は本当にかわいい。
「え、ていうかバーベキュー?いつ?」
「今からだよ!ほら準備準備!」
そういう美沙は私を洗面所まで押し込んで準備を促す。
いつも美沙は私を連れ出してくれて、沈んでいる時も気分が浮かない時も楽しい時もいつも一緒にいてくれる。
こうやって多少強引なところもあるけど、それでも私1人だとなかなか行かないところにも連れて行ってくれるから感謝してる。
美沙に押し込まれた洗面所で顔を洗う。そのままメイクと、着替えを済ませる。