出会った彼は

私が緊張していると涼太くんが笑う。


別の店員さんがお茶を持ってきてくれたのでそれを飲んで少し待つ。


「お待たせいたしました。」

先ほどいなくなった男の店員さんがやってきて、手にはジュエリーボックス。


涼太くんは慣れた手つきで持ってきてもらったジュエリーを見ている。


指輪にブレスレットにピアス。いろいろな物が目の前のローテーブルに並ぶ。

どれもキラキラしていてかわいい。


「どれでも好きなもの選んでいいよ。」

「え?いや私これ買ったら破産する…。」


値段はないけれど、おそらくこのフロアにあったものならどれもハイブランドのものだろう。


「俺がプレゼントするから気にしないでよ。」

「え。なんで?」

急に言われた言葉に驚く。
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