出会った彼は

ふいに川を触って遊んでいると

「芽依ちゃんってすごく子どもっぽいところあるよね。」

「え…。」

川で遊んでいる私を見て微笑んでいる隆也さん。

咄嗟に恥ずかしくなって手を川から離す。

「あ、いやいや。なんていうの?悪口言ったわけじゃなくて。かわいいなって。」


可愛いなんて言われるともっと恥ずかしくなってしまう。

「すみません、つい。私が住んでいた田舎を思い出してしまって。」

「へ~、田舎に住んでたんだ。俺も田舎だったからわかるよ。懐かしい感じするよね。」

そこからなんとなく、私の昔話や隆也さんの昔話をする。

「あの~、すみません、これからここで撮影で。」


すると先ほど挨拶に来てくれたスタッフさんが声を掛ける。

「あ、すみません!すぐに避けます。」

私はすぐに立ち去ろうとしたのに…。


メンバーはもうすぐそこまで来ていて。
< 36 / 514 >

この作品をシェア

pagetop