出会った彼は

カズさんは、何事もなかったかのように話しかけてくれる。


お互いの仕事の話をしていると、辺りはすっかりと暗くなっていた。

「すみません、ちょっとお手洗い行ってきます。」

「いってらっしゃ~い」


カズさんのもとを離れてトイレに向かう。


近くのトイレに行くと、使用中。他に数人並んでいたようだった。


もう1つ、少し離れたところにトイレがあったはず。

記憶を頼りにもう1つのトイレへ歩く。


「あったあった。」

トイレに入り、軽くメイクを直して出る。

あれ、私どっちから来たんだっけ。


少し歩いたことでお酒の酔いが回ったらしくほわほわとした気分で歩く。

何となく声のする方に向かって歩いていた。

あれ?
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