出会った彼は
ラストソングで選ばれたのは、切ないラブソング。
花道を歩くメンバーたち。
客席の方に向かって立ち止まるメンバー。
私たちの前で立ち止まったのは、涼太くんだった。
『―――あなたに、もう一度振り向いてもらいたい』
サビの部分、涼太くんのソロパート。
広い会場の中で、目が合った気がした。
そこからアンコールがあり、ライブは無事に終了した。
「最高だったね!」
「うん、美沙の当てた席本当にいい席すぎてビビる。」
「私も~!翔貴くんにファンサ貰えたし満足!」
うちわを一生懸命作っていた美沙が、ファンサを貰えた時には自分がファンサを貰った時異常に嬉しかった。
興奮が冷めないまま、近くの居酒屋に向かう。