出会った彼は
「いや~、推しからファンサおめでとう!!」
美沙に言うと嬉しそうに笑う。
「ありがと~!芽依がうちわ作るの手伝ってくれたおかげ!」
「美沙が一生懸命作ったから気づいてもらえたんだよ~」
今日のライブの感想を言い合いながらお酒を飲む。
「でもさ、あのラストの曲。あれ芽依のこと見てたよね。」
「気のせいでしょ。あんなに人多いんだから気づかないって。たまたまだよ。」
「でも、いつも気付いてたじゃん。」
ん~と少し考えるけど、
「まあでも、目が合ったところで、ね。」
美沙は何か言いたそうな顔をしていたけれど、それ以上は何も言わずに届いた唐揚げを頬張った。
久しぶりの美沙との外食。2人ともテンションが上がっていくのが分かる。
「よし!もう1軒行くぞ~!お~!」
2人で肩を組みながら、2軒目に向かう。