出会った彼は
変わらずに推し活をして、仕事をして。
気付けば季節は秋、冬を通り過ぎて、また新年度を迎えようとしていた。
3月の終わりごろ、美沙に話があると言われた。
会社終わりに近くの居酒屋へ行く。そこには有村くんと隆也さんもいた。
美沙は有村くんの隣に。私は隆也さんの隣に座った。
「話って?」
美沙に聞くと、有村くんと顔を見合わせる。
「私たち、結婚する事になったの!」
嬉しそうな美沙。なるほど、最近幸せオーラが出ていたのはそのせいか。
「おめでとう!」
私が言うと隆也さんも続ける。
「ついに?美沙ちゃん、浩介をよろしくね。」
「あ、有村くん。私からも美沙をよろしくね。」
と言ったところで気付く。