出会った彼は
8

再会


誰に見られるわけでもないけど、いつもより上手くいった。


ワンピースを着てまだ暗い海の浜辺に座る。

辺りが明るくなり始めて、徐々に陽が昇り始める。


これで最後。日本に戻ったら。気持ちを切り替えて、また仕事を頑張らないと。

綺麗な朝日を眺めながらそう思っていると


「芽依ちゃん?」


あぁ、ついに幻聴まで聞こえるようになってしまった。

これで終わりにしようと思っていても、心はまだ整理がついていないのかな。


涙が出そうになるのを堪えていると―――

横に誰かが座った。


「芽依ちゃん。」

ゆっくりと横を見て、座っている人物を見る。

「なん…で…。」
< 472 / 514 >

この作品をシェア

pagetop