出会った彼は
搭乗手続きを済ませ、飛行機に乗る。
涼太くんはファーストクラス。私は来たときと同様なので席は遠い。
朝早くから動いていて、沢山泣いたこともあって飛行機ではほぼ眠っていた。
荷物をもって歩いていると、先に飛行機から降りていた涼太くんが居た。
「芽依ちゃん、送ってく。」
有無を言わさない表情で、手を引かれる。
そのまま駐車場へ向かい、涼太くんの車に乗り込む。
お互い車の中ではほとんど何も話さなかった。
「芽依ちゃん、着いたよ。」
車でも眠たくて、少し眠ってしまっていたらしい。
あれ、そう言えば私新しい家教えたっけ…。
目を開けると、駐車場?
慣れた手つきで車から荷物を出す涼太くん。
涼太くんに手を引かれ、車を降りる。