出会った彼は
起きると涼太くんがこっちを見ていた。
「おはよう、芽依ちゃん。」
「おはよう。起きてたんだね。」
「うん、さっき起きたところ。」
前みたいな日常が返ってきたようで嬉しい。
「よし、準備しよう。」
「あ、うん。どこ行くの?」
「それはお楽しみ。」
軽くごはんを食べて、家を出る支度をする。
涼太くんの家を出て、車に乗り込む。
車のキーを取った涼太くん。そのキーには、私が前にあげた遊園地のキーホルダーがついていた。
後部座席に乗ろうとする私に、いいからと言って助手席に誘導した涼太くん。
今までの分を埋めるかのように話をして、着いた場所は
「海?」
「そう、あの時と一緒。」