出会った彼は
ひとしきりごはんを食べ、解散する。
店を出た後すぐに駅の方へ姿を消した隆也さん。
嵐のようだったな…。
私たちは車に乗り、家に帰る。
リビングに入ると、涼太くんが呼んでいる。
「芽依ちゃん、ほらここ座って。」
ソファに座り、自分の横をポンポンと叩く涼太くん。
「うん。」
ソファに座ると、さっき買った紙袋から小さな箱を取り出す。
私のリングを取って、涼太くんはそっと私の指にリングをはめる。
「俺のも。」
今度は私が涼太くんの綺麗な指に、リングをはめる。
「お揃いだね。」
「うん。」
涼太くんが嬉しそうに笑うので私も笑顔になる。