出会った彼は

みんな大きく手を振ってお見送りをしてくれた。

私たちも笑顔で手を振って車を走らせる。


家までの距離はそんなに遠くはなくて、今日は楽しかったねなんて話していたらすぐに家に着く。

「今日は濃い1日だったね。」

「うん。でも楽しかった。」

「みんなにお祝いされて幸せだね。」


リビングのソファに座りながらそんな話をする。


「芽依ちゃんと結婚出来て本当に良かった。ありがとう。」

「こちらこそ。涼太くんのお嫁さんにしてくれてありがとう。」

ギューッと正面から抱きしめられる。


「苦しいよ。」

思いのほか強く抱きしめられて、嬉しいけど少し苦しい。


「ごめん。俺のものになったんだなって思うと嬉しくて。もう絶対に離さない。」

「私も、ずっと涼太くんと一緒にいるよ。」
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