出会った彼は
私が乗ったことを確認して、涼太くんも運転席に乗り込む。
「やっと2人になれた!」
ニコニコと笑う顔をこちらに見せてくれるけれど、これはさすがに、心臓壊れそう…。
慣れた手つきでハンドルを操作し、街中をどんどんと進んでいく。少し経つと、車通りはまばらになってきた。
ドライブしている間はずっと話をしていて、お互いの近況や最近仕事がどうだったとかを話していた。
綺麗な海が見えてきて、思わずテンションが上がる。
車を停めて、2人で海を歩く。
意外にも遠くまで来ていたのか、もう夕日が沈み始めていた。
2人で砂浜に腰掛け、綺麗な夕日を眺める。
あまりに綺麗だったので、写真に収めておこうとスマホを開いて写真を撮る。
―――カシャ
私のスマホからではなく別の場所で鳴ったシャッター音の方を見る。
「え、撮った?」
そこにはこちらに自分のスマホを向けている涼太くん。