出会った彼は
「なに?」
「目立つところとかは行けないけどさ、またこうやって2人で会ってくれる?」
やけに真剣な顔をして言う涼太くん。
「え、うん。楽しかったし。こちらこそ、またあそぼ?」
「ほんと?よかった!」
またすぐにニコニコな顔に戻って喜んでいる。
「でも芽依ちゃん、モテるのが分かった。」
急にボソッと呟く涼太くん。
「え?どこをどう見てそう思ったの?」
「だって芽依ちゃん、俺と待ち合わせしてるときナンパされてたよね?」
「ナンパ?」
あぁ、声を掛けてきた男の人の事かな。
「そう、すぐにでも近づいて大きい声でこの人俺と待ち合わせしてますって言いたかったけど出来なかった。ごめんね。」
申し訳なさそうに謝る涼太くん。
「見てたの?いやいや、涼太くんが電話してくれたから助かったし、あんなところで大きい声出したら気付かれちゃうよ。」