出会った彼は
「ああいうの、よくあるの?」
声を掛けられたことを気にしている様子の涼太くん。
「いや、たまにかな。」
「やっぱりあるんだ…。そりゃそうだよ、特に今日の芽依ちゃん可愛いもん…。」
心なしかしゅんとした表情の涼太くん。
本当に感情表現豊かというかなんというか。
「いや、可愛いとかやめて。そんなわけないから。」
恥ずかしさの照れ隠しもあってそう伝えると
ジーっと見てくる涼太くん。
「かわいいよ。服装も髪型もメイクも、全部似合ってる。俺と会うからしてくれたんでしょ?」
「それはまあ、そうだけど…。」
そりゃあ、今日は涼太くんと会うって約束していたから少し気合もいれたのも事実。
「誰にも見せたくない…。」