出会った彼は
ニッコリと笑った彼はゆっくりと車を走らせていく。
見えなくなるまで車を見送って、私も家に帰る。
芽依:今日はありがとう。楽しかったよ。お仕事がんばってね。
見られないかもしれないけど、一応メッセージを送信する。
お風呂に入って出てくるとメッセージが来ていた。
涼太:俺も楽しかった。また出かけようね。
芽依:こちらこそ。忙しいのに時間取ってくれてありがとう。
何通かメッセージのやりとりをして、その日は布団に入る。
それからというもの、特に連絡が来るわけでもなくいつも通りの日常を過ごしていた。
「ねえ、芽依聞いてる?」
「あ、ごめん。ぼーっとしてた。」
「大丈夫?具合悪いとか?」