出会った彼は

少し申し訳なさそうに話すと

「そんなの気にしなくていいよ、俺が呼んだんだし。」


そう言ってペットボトルに入ったお水を持ってきてくれた。

「適当に座って?」

適当にと言ってもどこに座ればいいか悩んでいるとソファに座った涼太くん。

「おいでよ、ここ」

自分の隣をポンポンと叩いて私に促す。


言われた通りにそこに座る。

「ごめんね、いきなり家なんて。引いた?」

涼太くんが私の顔を見ながら聞く。


「ううん、びっくりはしたけど引いてはいない。でも私なんか家に上げてよかったの?」

「私なんかって言わないで。」

「え…。」

「俺は誰でもかれでも人を家に上げたりしないよ。」


それは、どういう意味なのかと聞こうとすると…
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