出会った彼は
グーキュルルルル
涼太くんのお腹が鳴った。
「ごめん、昨日の夜から何も食べてなくて。腹減った。」
「え、大丈夫?なんか食べる?」
そういえば久しぶりに見た顔は痩せていたし、最近ちゃんとした食事をとっていないのでは。
「作ってくれるの!?」
何気なく言った言葉にパァッと顔を明るくする涼太くん。
そういうつもりで言ったわけでは決してなかったのだけれど。
「涼太くん、料理得意でしょ。私作るの恥ずかしいよ…。」
思ったことがそのまま口に出てしまう。
「俺は人が作ったご飯が好き!」
話聞いているのかなこの人…。
「ねえ、冷蔵庫の中身何使ってもいいからなんか作れる?」
「えぇ…。」