出会った彼は

俯いてそう言った涼太くんの表情が読み取れない。


「え…。」

「俺芽依ちゃんが好き。」


顔をあげた涼太くんと視線が絡まる。


「普通のデートは出来ないし、我慢もいっぱいさせると思う。でもそれ以上に幸せにする。ダメかな。」

頭の中で必死に考える。


冗談で言っているわけでもなさそうな表情に、どうしたらいいのかわからなくなってしまうけれど。

「私でいいの?」

アイドルじゃない涼太くんに、惹かれている自分もいて。

「うん、芽依ちゃんがいいの。」


そう言ってギュッと抱きしめられる。

「付き合ってくれますか?」
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