出会った彼は

私も涼太くんをそっと抱きしめながら

「はい」

と返事をした。



ドキドキドキーーー

心臓は壊れそうだけど、同じリズムの音が涼太くんからも聞こえてきて、なんだか安心する。


「ごめん、嬉しくてつい離すのもったいなくなっちゃった。」

そっと離れた涼太くんがニコニコ笑う。


「芽依ちゃん、おやすみ。」

そう言ってチュっと唇と唇が触れ合った。


顔から火が出そうなほど赤くなっているに違いない。でも暗い車内でよかった。きっとみられていないはず。
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