出会った彼は
返信せずに、代わりに昨日と同じ部屋番号を押してインターホンを鳴らす。
すぐにオートロックが開いたので、エントランスを抜けてエレベーターに乗り込む。
「―――わっ」
エレベーターが目的の階に着くと、エレベーターの前にいた涼太くんに抱きしめられた。
「会いたかった。」
そのまますぐに手を引かれて、涼太くんの部屋の中に入る。
「何でもっと早く連絡くれないの?危ないでしょ。」
まだ19:00を少し回ったという頃なのに、何をそんなに危険を感じるのか。
「まだそんなに暗くないから危なくないよ。」
少し頬を膨らましている彼に言う。
「危ないの!」
それでも聞かない涼太くん。
リビングに連れていかれ、ソファに座らさせる。
「いい?芽依ちゃんはかわいいのに不用心すぎる!今日遊んでた中にも男居たんでしょ?」
「居たけど、それはそれだよ。」