出会った彼は
本当に、甘々デレデレで困ってしまう。
「私も仕事がんばるから、涼太くんもがんばろ?」
頭を撫でながら言うと、子犬のようにすり寄ってくる。
「今日も帰っちゃうの?」
「そりゃもちろん。私も明日仕事だし。」
寂しそうに瞳はうるうる。流されるな、私。
「そんな瞳してもダメ!」
うう、とうなだれる涼太くん。
「寂しいのは一緒だよ。でも私はステージでキラキラ輝いてる涼太くんも大好きだよ。」
ポツリと呟くと、
「そうだよね。アイドルとしても好きでいてもらえるようにがんばる。」
真剣な顔をした涼太くんと目が合う。
そのまま、視線が絡まって。徐々に顔が近づく。
「―――んっ」