出会った彼は

「おやすみ、芽依ちゃん。」

昨日と同じで、チュっと唇と唇が触れ合う。

「おやすみなさい。」


車を降りて、見送る。


家に入って、まだドキドキバクバクとうるさい心臓を落ち着かせる。


明日からまた仕事が始まる。

しっかりしなくちゃ。



――――――――――――――――――


あれからしばらく経って、涼太くんとメッセージのやりとりや電話はしているけれど、会えてはいない。

相変わらず電話でも甘々で、会いたい、いつ会えるかなとよく言っている。


「芽依に素敵なお知らせがありまーす!」

今私は美沙と一緒に久しぶりに夜ごはんを食べに来ていた。

いつも通り話していると急に美沙がそう言った。
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