日常を返せ!
「マジ‼︎ そんなに貰えるんだ!」

 大金で喜ぶわたしを羽間が苦笑する。

「結構ぶっ飛んだ額ですよね。わたしたちが巻き込まれたゲームもそれくらい言ってましたね」

「そうなの⁉︎ あ、でも結局人が死ぬんだよね? ルールは知らないし、賞金目当てで殺されるのは嫌だな」

「先程から気になっていたのですが、ルールを忘れたわけじゃないんですか?」

 羽間が確認するように尋ねてきて、わたしは意味が分からず首を傾げた。

「ルールを忘れる? 何言ってるの。仮面の男からルール教えてもらってないじゃん」

「あの、ルールなら教えてもらいましたよ」

「はぁ⁉︎」

 羽間の言葉にわたしは素っ頓狂な声を上げた。

 仮面の男が死んだのに、どうしてルールを知っているんだ?

「だって仮面の男から聞いてないよ⁉︎ 部屋に入る前に言ってたの?」

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